サバト考 その三 魔女

戯 幽(たわむれ かそけ)のオカルト覚書です。

 

厚いです、この本。

 

約500ページ中、現在150ページ。

 

初めて「アウトプットするため」に読んでいるので、読み方が分からないのですよ。

同じくらいのページ数でも「読むだけ」なら、何度でもしてきたのですが、資料として使う読み方は初めてなのです。

おかげでメモがほぼ本の丸写しに。筆者が必要だから書いているわけで、当たり前ですよね。

 

亀の步みですが、少しずつアウトプットしていきます。

 

さて、私の中で、「サバトとは魔女が行うもの、魔女とはサバトに行く者」となっていたのですが、ふと気になりました。

サバトの成立以前に、魔女と呼ばれる者たちは存在したのではないか」

どうしてこのような疑問を抱いたかと言うと、サバトとは教会の主導のもとにサバトらしきものという型を形成していった、と考えられるからです。

この本から得られた知見ですね。私は魔女とサバトが同時進行で成立したと思い込んでいたので、鶏と卵、状態になっていたわけです。

少し考えれば分かりそうなものですが、勝手にサバト=魔女と同じくらい古い と思い込んでいたのでこのような思い違いをしました。

 

ここで改めて魔女について考えてみましょう。

一般的な見解としては魔法を使う人=魔女ということになるかと思います。

では、魔法とは?

ここで「魔法」で検索しますと、とんでもなく広くヒットします。

Wikipediaでの「魔法」は

魔術(まじゅつ)は、仮定上の神秘的な作用を介して不思議のわざを為す営みを概括する用語である[1][* 1]。魔法(まほう)とも[3]。

 

人類学や宗教学の用語では呪術という[4]。魔術の語は手品(奇術)を指すこともある[5]。

です。

「呪術」にしてしまうとフレイザーレヴィ・ストロースの出番になってしまいます。どちらかというとヨーロッパ以外の魔法、でしょうか。シャーマニズムの香りもします。

 

では魔女の魔法は?

サバト参加以外で魔女らしいものと言うと、ぐつぐつと煮込む大鍋。薬草に注目しましょう。

どこまで遡れるでしょうか。

パッと思い付くのはギリシア神話のキルケ。薬草学に通じ、得意としたのは動物への変身。人を動物に変えて家畜にしていました。

系譜をたどると厳密には人ではなくニュンぺー(英語ではニンフ)ですが、the 魔女 のイメージです。

ギリシア神話の成立は紀元前15世紀まで遡るので、魔女キルケは相当昔になります。欧州で魔女狩りが叫ばれるまでまだ2000年ほどかかります。キリスト教は影も形もなく、当然サバトという言葉もありません。

 

ひとまず

サバトに魔女は必要だが魔女にサバトは必要ない」

が分かったところで、一旦筆を置きます。

 

そこからもう一度、サバトについて再考していきましょう。